拗らせてる三人の話 メモ
(10/25)
・8/3のやつと同じふたりのやつ、派手に手合わせした後
「あのさ、こことか……見えるとこだけでいいから、もっときれいに治んない?」
 袖から覗く赤い傷跡をさして、ニケが言うと、レイドは不機嫌そうに彼を睨んだ。
「……贅沢いうな、治してやるだけありがたいと思え」
「わかってるけどさ、……ククリが心配するんだよ」
「………………仕方ないな」
「やった!サンキュ!」
 それを言われては弱い。善処すると頷いたレイドに、ニケは笑って礼を言う。そんな彼を、レイドはしばし呆れ顔で見て、それから、意地の悪い笑みを浮かべて言った。
「本当に、見えてるところだけで、いいんだな?」
「うん?…………あっ!」
 言葉の意味に気づいて、カーッと赤くなったニケに、レイドは複雑そうな顔をして、言った。
「相変わらずか、お前らは」



(9/14)
・深い意味はなくさらっとこういうこと言って欲しい
「お前本当に凡人なんだな……」
「悪かったな、あ、けどおふくろは美人って評判だった」
「……母親似か」
「はい?」

(8/3)
・鬼ごっこ(ピアスの話)の世界線のニケククレイド
「捕まえてしまえば、終わりというのは、わかっている、が、それはつまらないというのも、わかった」
 そう言って、レイドは、ニケを訪ねてきては勝負を仕掛けて来るようになった。そして、ニケもまた、仕方なしに応戦しているうちに、かつてのククリと同じように、腕が上がったのが自分でもわかった。悔しいけれど、それが楽しくなってきてしまったことも、認めざるを得なかった。
 そんなある日のこと。ニケはいつものように、ククリと町から町へ、依頼主の元へ向かっていた。そんな彼等の元に、またレイドが現れる。誘いに乗ろうとしたしたニケは、裾をギュッと掴まれてつんのめった。振り向くと、ククリが心配そうに、自分を見あげていた。
「ククリ」
「いかないで」
「……」
 ククリの言葉にドキリとして、ニケは何も言えなくなる。ククリはニケの裾を掴んだまま、レイドをキッと見据えると、言った。
「ニケくんを連れて行くなら、あたしを倒して!」