🗐 rkgk

2022年11月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

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2021年9月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

#ねんどろ ククリちゃんも作った……
(ねんどろフェイスメーカー+ドールウィッグ)
髪おろしたり三つ編み前に持ってきたりして見たかったんです……
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#ねんどろ 実はちょっと襟足長かったのをよいことにしっぽ髪にしている……完全に趣味

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#ねんどろ 猫耳ケープ勇者様(仮)にもかぶせてみた~ウニョラ顔の服着せられて放心してる感……
2枚目はドールウィッグ、3枚目は昨日あげたククリちゃん
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#ねんどろ ドールウィッグ前髪切ってみたのと目の縁を少し削って白目削っちゃったとこ塗った(2枚目はいじる前)
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#女性向け nkkk前提のrinkネタ供養
書き途中
魔法使いを病から救うために、勇者として能力(他者の運命を引き寄せる)を使ってしまい、自分のために能力を使った神罰として能力が全世界に知れ渡ることになる。
忠誠心を試すような案件や奇跡を求めるような依頼が増え、次第に身動きが取れなくなっていく。

魔族は青年期に「唯一のもの」を食べる必要があり、それは人それぞれで異なる。
魔界の王子は太陽を飲み込む黒い龍の夢を見る。

ある日、唯一のものを探し旅をしていた王子は、乗り込んだ船で偶然依頼帰りの勇者と相部屋になる。(相部屋しか空いていないよ、と案内された部屋に、船酔いで寝込んでいた彼がいた)
彼の顔を覗き込んだ瞬間、魔界の王子は理解する。これが自分の「唯一」だと。
けれど、彼は躊躇する。これを奪えば、夢で見たとおり「彼が照らしてきた世界」は暗闇になってしまうだろう。

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2020年10月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

#s100 小ネタ:魔法使いが戻ってきた後の三人
「いいなぁ」
「何がだ?」
「ニケくんと一番長い間一緒に過ごしたの、レイドなんだもの」
「あのなククリ、別にずっと一緒にいたわけじゃないぞ」
「なんだ、それなら、魔族になればいい」
「オレはなれないって、お前が……ってアレ、言わなかったっけ?」
「……コイツが無理でも、お前が魔族になって生き続けるなら、その分同じ時間を過ごせるだろ、お前が生きてる限り死なない、なんだから」
「あ!そっか」
「今なら人間と魔族に確執は殆どないしな。その気があるなら、いつでも案内してやる」
「……」
「なんだ、やっぱり魔族『なんか』にするのは嫌か?」
「いや?ククリがいいならいいよ。ただ、そしたらお前より長生きすんのかな~って、思っただけ」
「……おま、それは卑怯だぞ」
「ハァ?何が?」
「あー!ズルい!もう、ニヤニヤしないで!」
「し、してない」
「嘘~!してた!」
「???なんだよ、二人で」畳む

2020年9月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

#s100 数百年サルベージ
名も無い水夫と勇者が再開した話

 ずっと、気にかけていることがある。
 私は若い頃、冒険を求めて、船乗りをしていた。
 そんなある日、私は一人の少年に出会った。
 彼は自分たちの船に忍び込んだ密航者だった。
 船長はずいぶんと痩せていた少年を哀れみ、次の港まで船で働くことを条件に、彼を許した。
 彼は話してみれば気の良い少年で、すぐに仲間達に馴染んだが、誰が事情を聞いても、うまくはぐらかして、頑なに口を開かなかった。その時に見せた、真夜中の海のような、昏い瞳が、忘れられない。
 彼は、元気でいるだろうか。どこかで、幸せを見つけただろうか。

「三十年……いや、もっと前か。ふふ、お前さん、背は伸びなかったみたいだがなぁ、ずいぶんと、顔が明るくなった」
 もう殆ど視力のない父にそう言われた少年は、困ったように笑ったが、己の頬に触れる枯れた指を振り払うようなことはしなかった。そして、ぽつりと言った。
「そんなこと、わかるのかよ」
 その言葉を聞いた父は、まるで古ぼけた写真の中の水夫のように、ニカッと笑ったのだ。
「わかるさ、お前のことは、よぉく、覚えてるからな。良かったなぁ、俺に帰る場所ができたように、お前にも、寄る辺が、できたんだな」

 それから父は、ぽつりぽつりと『彼』と別れてからの自分の話を始めた。少年はそれを聞きながら、時折うん、うん、と相づちを打っていた。邪魔をしてはいけないような気がして、私は席を外した。
 日が傾きかけた頃、少年が部屋から出てきて、私に言った。
「爺さん、話疲れたみたいで、寝ちゃったよ」
「……ありがとう、話を合わせてくれて。ねぇ、君、もし行くところがないのなら、うちにいてくれないかしら、父も喜ぶわ」
 私の言葉に、少年は、オレ、まだ旅の途中なんだと、静かに首を横に振った。そして、爺さんに伝えておいて、と大人びた顔で笑った。
「覚えてくれてる人がいて嬉しかった。どうか元気で」

2020年7月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

#メモ 高難易度クエスト書きたいとこだけ
「トマ!」
「う~ん」
 ニケが慌てて駆け寄ると、彼の側に見慣れない破片が散らばっていた。どうやら持っていたアイテムが動作したらしく、大した怪我はしていないようだった。しかし、衝撃で目を回してしまったようで、すぐに動けそうにはなかった。
 ニケは自分と同じように駆け寄ってきたレイドを見上げて言う。
「いったん逃げよう。トマ背負って扉まで走れ」
「なんでオレが」
「バカ、オレじゃ背負ったまま走れないんだよ。扉のとこまで言ったら、合図してくれ。それまで、引き付ける」
 そう言うなり、返事も待たずに駆け出した背中に、レイドは舌打ちした。

「!」
 扉まであと少しのところで、持っていた魔力探知機が強い光を放ち、レイドは振り返った。竜の尾が燃えるように赤みを帯びていくのが見えた。
「まずい、火を吐くぞ!」
 その声に、トマはハッと目を覚ますと、彼に下ろしてくれるように頼み、道具袋からある物を取り出す。
「それは……」
「入れた魔力の分だけ瞬間移動出来るアイテムです!あなたの魔力なら、ダンジョンから出ることも出来るはず……ただ、有効範囲が狭くて……勇者さん!」
「早く来い!間に合わない!」
「、っ」
 引きつけた竜の攻撃を避ける。近くにいるだけなのに火傷しそうなほど熱い。じりじりと後退しながら、横目で彼らに目をやる。彼らと扉の距離、そして自分の位置。
(一か八か)
 ニケは道具袋から小瓶を取り出すと頭上へと放り、自分も地面を思い切り蹴って跳躍した。そして、己を睨みつける竜の眼前で、剣を思い切り振り下ろす。ガシャン、と小瓶が割れる音がした。その刹那。轟音が祠に響き渡った。
「――ッ」
 自らが起こした爆風によって、吹き飛ばされた軽い体は硬い床に叩きつけられ、大きく跳ねた後、勢いよくゴロゴロと転がった。部屋に充満する煙の中、伸びてきた腕がその襟を掴んで、グッと引き寄せた。今だ、その声と同時に、竜もまた、全てを焼き尽くす炎を吐いた。間一髪、三人の少年の姿は、部屋から跡形もなく消え失せていた。

「……者さん、勇者さん、大丈夫ですか?」
「いっだだ……おぉ、なんとかなったみたいだな」
 打った箇所が痛むのか、顔を顰めながら返って来た言葉に、トマは苦笑した。あの状況で、三人で脱出するには、多分あの方法しかなかったのだ。この人の直感と、迷いなく実行してしまう判断の速さを、無茶だと怒ることは出来なかった。
「今薬草を……」
「サンキュー」
 しかし、受け取った薬草を半分ほど食べたところで、ニケはいったん手を止めた。
「おいしくないとは思いますけど、ぐぐっと」
「ちょ待って、これ以上食ったら出そう」
「頭、打ちました?」
「それはへーきだけど……なんか胸焼けする」
「……ワープ酔いだな、ほっとけば良くなる」
「回復魔法とかないの?」
「今MPほぼゼロだ。あのアイテムに使ったからな……少しは使えると思ったが、燃費が悪すぎる。並みの魔法使いなら1メートルも移動できないんじゃないか。位置計算にコストかけ過ぎだ」
「うっ、行き詰まったとこ見抜かれてる……」
「そういうの、後にしてくれよ、とりあえず、今日の寝床確保しようぜ」
「動けますか?もし駄目なら」
 背負いますよと言う彼の言葉に、ニケは少し考えてから、小さく首を横に振った。
「大丈夫だよ」

#メモ 数年後魔族と休戦してる世界線の妄想メモ

ニケ
16くらい。勇者の資質を持っているけど能力はもうない。
勇者としての依頼と盗賊としての依頼が6:2くらいの冒険者(あとの2は友人知人のお使い)
まだ家はジミナ村だけど年中旅してるし休養時はアラハビカに行くことが多いので殆ど帰らない
盗賊仕事の時にククリを連れて行かなくなった
装備の基準は如何に回避を下げずに防御力を上げるか
これと言った得意武器がない(決め手に欠ける)のと武器に縁が無くすぐ駄目にしてしまうのをちょっと気にしている
立ち回りがうまい、前に出る系サポーター
乗り物酔いになる確立は6割くらい。

ククリ
16くらい。グルグル以外の魔法も勉強中。
勇者としての仕事の時には必ず一緒。盗賊の仕事の時もついて行きたい。
ニケとはお付き合いしていて二人旅だけど二人暮らしではないという微妙な距離。
お仕事の時は基本的に勇者様呼び。(他の人の勇者様呼びに彼を取られてしまう気がするため)
魔力が強いけど戦い方があまり上手ではない。回復魔法が不得意なのも悩み(加減に自信が無いため人に使うのが怖い)

トマ
14くらい。アラハビカ支配人。
基本的にはアラハビカにいてアイテムを提供してくれたり、逆にアイテム入手のお使いを頼んだりする。
自分が依頼した新素材の採取には同行することも。
回避が低く最初に攻撃をくらいやすい。
重い物を持ち慣れているため意外と力と体力はあるが、剣などの武器は扱い方を知らないため攻撃力はアイテム依存

ジュジュ
14くらい。アラハビカかシュギ村にいる。
呪い関係でよくニケとククリに相談を受ける。
その結果同行することもある。
仲間の中で安定して強いが隙も多いので、単独行動はリスクが大きい。

レイド
16くらい。魔学の一人者としてそこそこ知られるように。
研究のため珍しい素材を集めている。
昔より合理主義になったので由緒ある闇魔法に拘らなくなったけど他人が軽んじると怒る。
メイン武器は長剣。
運が低いのでよくランダム系の罠に掛かる。
攻撃魔法より回復魔法の方が得意だと気づいてしまったのが悩み。


高難易度クエストのrkgk #メモ
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短髪⇔長髪rkgk #メモ

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#女性向け #メモ (成長)寝てる間にこういう悪戯して/されてほしい
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そして気が付かないで帰ってしまい魔法使いに怒られてほしい
多分たまに利害が一致すると一緒にクエストに行く世界線

2020年6月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

既刊でもっと女装nkkkいちゃいちゃさせたかったrkgk #メモ

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(2枚目改造ねんどろ)姉が頼んでくれてた再版伏せ太が来たかわいい……!
#メモ
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2020年5月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

女装便乗……(前の絵描き直しです)#メモ

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ダミーです

複数投稿テスト
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喫煙大人nkrkgk メンソールの細い煙草吸って欲しい #メモ

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なんだ、女みたいなやつ吸うんだな、と仲間の一人にからかわれて、青年はふーっ、と煙を吐いた。別にいいだろ、付き合いでしか吸わないし

あふれる #メモ
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2020年4月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

#女性向け 美少年描きたかったnkrkgk(skbじゃないけど肌色だよ)

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#メモ 喫茶ガバ ニケククリレイドのネタメモrkgk(ざっくり)
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#女性向け #ネタ供養
魔族と人間の寿命が違う世界線で200歳くらいの魔界の王子が勇者そっくりのバイオ系ゴーレムを彼が残した身体を元に作ってしまう話を思い浮かんだけどまた特殊すぎる……バイオ系ゴーレム自体は魔族と人間の共存が可能になった世界で人間食べる系の魔物が飢えないように……と研究していてその中の一体がモデルの記憶まで受け継いでしまったので手放せなくなってしまって側に置いてる畳む

Twitterカード出るようにしてみた
テストここはださない畳む

2020年3月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

聞かれてないけど自分の二次創作作品を語る


■無配
ファイル名最初「でれ」でした。ククリちゃんはデレた時の勇者様がやばい……と誰かに言いたいのですが言えずにいます
■既刊
・レイドくんが王女とニケが似てるとわかっていて別人判定したのは身なりや言葉遣いが綺麗→ちゃんとした身替わり→アイツはこういう事を真面目にやる奴ではない、と思っているからです(入りませんでしたすみません)やけに肩入れするなって思ったのもそこから来ています。
・最後プロポーズの約束をしてしまったので実際にプロポーズする時に悩んで欲しいです
・ニケはレイドくんにナイフは返してませんがその代わりちゃんとククリちゃんに彼とのやり取りを伝えています。会話させてあげられなくてごめんよ
・レイドくんがいつも勝てないのはニケの戦闘スタイルとの相性とククリちゃんの助太刀の有無だと言うのが書けてたら嬉しい畳む

勇者はHPが1でも残ってれば死なない


#メモ
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#メモ (メモ)(子供らしくない)勇者→子供であることを主張する子供 ルナー→子供らしくあることに憧れる子供 (子供らしい)魔技師→大人よりしっかりものの子供 魔法使い→大人になることを憧れる子供 魔界の王子→大人だと思っている子供

#ネタ供養

※あらすじ
スライと些細なことで喧嘩してしまったルンルンと、ニケの理想の女性になりたいと思うククリが、『自分のイメージする少女』になれるというアイテムをもらって変身してみたものの、「素直でかわいい女の子」「しっかりしていてミステリアスな美人」を具体的にイメージしすぎてお互いの姿になってしまう。
目的は果たせなかったものの、戻る前にお互いの想い人にあって「いつもと違う自分たち」にどんな反応をするのか見てみることにするが、すぐに気づかれてしまう。

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「よくわかったわね、でも、駄目よ?」
「……何が」
 苛立ちの混じる声に、ルンルンは心の中で溜息をついて、わざと冷たい笑みを浮かべた。
「あの子を守りたいなら、もっと慎重に動くべきだった。そうね、例えば、この身体は、本物だって言ったらどうする?」
「っ、嘘だ!」
「それならそのナイフで、攻撃できるわよね。どうぞ」
「――っ!くそっ」
 憎しみの焼き付いた瞳で『偽者』を睨み付け、吐き捨てるように悪態をついて、少年はギッと唇を噛んだ。
 『偽者』は、そんな彼に、フッと笑って、優しい声で告げる。
「だから……、次はもう少しうまくやりなさい、ニケくん」
「……え?」
「まぁ、次なんて、無い方がいいんだけどね、安心して、あたしよあたし、……ええと、闇の」
「ルンルンさん?」
 普段は使わない本名で呼ばれて、ルンルンは苦笑して頷いた。どうやら意地悪をしすぎたらしい、と。

「……というわけなの、まあ、こんなに早くバレるとは思わなかったわ、やっぱり盗賊なのね、ちょっと、油断してた」
 ナイフをベルトの隠しポケットに納めたニケに、ルンルンが事情を説明すると(服を交換してしまったので、今は戻れないことも)彼は頷いた。
「……うん、ククリは、もっと、動きに無駄が多いんだ、だから、すぐわかったけど……ま、いいや。これからどうするの、オレはアジト、行くけど」
「そうね、一緒に行くわ、あなたが一緒なら、罠よけも必要ないでしょうし」
「うん」
 再び頷いて、歩き出したニケに、並ぶようにルンルンも歩き出す。『ククリちゃん』の目線で横を伺えば、いつもより顔が近い。
(なるほど、真面目な顔してると、意外と……)
 彼女の気持ちもわかるかも、とルンルンは目を細め、それから、普段はボーッとしてる彼が、こんな顔をしているのは、彼女が心配なのだと思い当たり、罪悪感で胸が痛んだ。
「ごめんなさい、巻き込んでしまって」
 ニケはハッとして、隣を見ると、誤魔化すように、ヘラリと笑う。
「いーよ、別に」
 それから一言も話さずに、二人はガバの野営地にたどり着く。すると待っていたとばかりに、ルンルンの姿をしたククリが彼らに向かって走ってきた。彼女の後ろには、スライの姿も見える。
「おねーさん!ニケくんも!」
 その言葉に、団員達は首を傾げ、ルンルンとニケは顔を見合わせた。やはりこちらも、相手にはバレているようだった。
「おねーさん、ごめんなさい、バレちゃった、あとね、」
「おいくりまんじゅう、とりあえずややこしいから、戻れ」
 ククリに追いついたスライが、長くなりそうな彼女の話を遮って、小屋を指さした。使えと言うことだろう。
「あっ、はーい、じゃあ、おねーさん、行こ!」
 ククリは素直に頷いて笑う。ルンルンは見たことのない自分の表情に苦い気持ちになった。こんな風に笑えたら良かったのに、と。 
 戻る時の飴は、少し辛い、薄荷味だった。ぽんっと音がして、着慣れた服に着替えて、いつもの自分に戻る。安心したような、もったいないような気持ちで、二人は向き合って、笑った。
「そうだ、あのね、おかしら怒ってないって言ってたよ」
「え?本当?……ありがとう、ククリちゃん」
「えへへ、どういたしまして」
 自分のことのように嬉しそうにククリは言った。そんな彼女に、ルンルンは俯く。
「……ククリちゃん、ごめんなさい、もう一つ、お願いしてもいいかしら、あたし、ニケくんも怒らせちゃったみたいで」
「えぇ?ニケくんが、怒る?おねーさんに?」
「そうなの、実は、偽者だって、すぐバレちゃってね……」
 ルンルンが、申し訳なさそうにニケとのやりとりをククリに話すと、ククリは驚いて大きな目を瞬かせた。そして愛おしそうにはにかんで、それから何故か、少しだけ、寂しそうに言った。
「ニケくん、きっとおねーさんに怒ってるんじゃ無いと思う」


「……お前、さては気づいてすぐ、アイツに偽者だって言ったな?それで、痛い目見て凹んでるんだろ」
「うっ、さ、さっすがおかしら~、よくご存じで……」
「お前は、くりまんじゅうのことだけは、やたらと自分が負おうとするんだな」
 軽口を聞き流し、持っていた煙草に火を付けながら、スライが言うと、敵わないと思ったのか、ニケはぽつりと吐露する。
「……だって、オレが、守ってやんなきゃいけないんだ」
 スライは、フー、と、長い煙を吐いた。
「アホ、お前の手の届く範囲なんぞ、たかが知れてる。本気で盗られたくなきゃ、首に縄でも着けておくか、それができないなら、使えるもんは、全部使え」
「……え、っと、……あ、そっか」
 ニケはスライの言葉に戸惑って、頭の中で反芻した。首に縄なんて付けられるはず無い。もしそれで守れたとしても、それは自分が守りたいものではなくなってしまう。なら、使えるもんは使え?そうだ、もしあの時、自分が何とかしなくてはと動く前に、誰かの顔が浮かんでいたなら、手を借りることを考えられたなら、もっと違う行動を取れたのではないのだろうか。つまり。
「オレ、選択肢を間違えたんじゃなくて、最初から、入れ損ねてたって、事?」
 弟子の出した答えに、スライは口角を上げて言った。
「もっとずる賢くなるんだな。できるだろう?」
 師の言葉に、コクンと、真剣な顔で頷いて、ニケは、小さな声で、ありがと、と言った。
「……そーいえば、おかしらは、いつ、『偽者』だってわかったの」
 話題を変えるように、聞いてきたニケに、スライは照れ隠しかと、短くなった煙草の火を消して、深く考えずに答える。
「ん?すぐわかったに決まってるだろ、ま、『あれ』の正体を特定するのには、少し掛かったけどな」
 その答えに、ニケは、ニヤリと笑った。
「何だ、その顔は」
「やっぱり、『本気で盗られたくないもの』なんだ?」
「!この、揚げ足とるんじゃねぇ!」
「ふふふ、怒るって事は図星じゃん。使える者は何でも使え、だろ?」
「……おーおー、全く優秀な弟子だよお前は!!ここで潰しておこう」
「わーっ暴力反対!……っていうかさ、オレに口止めするより、ククリに頼んどいた方がいいんじゃないの?もう遅い気がするけど……」
「……!」
 羽交い締めにした腕の中から、的確なアドバイスをされてしまい、スライはしまった、と小屋の方を見た。ちょうど二人が出てきたところだった。
 スライは突き飛ばすようにニケを離すと、平静を装って、小屋の方に歩いて行く。ニケもそれに続いた。

 スライが二人に気づく少し前、彼女たちは先に何やら騒いでいる彼らを見つけて、ほっとして笑った。どうやら、少年の悩みは、解決したようだ。
「……良かった」
「うんっ、……あ、そっか、おかしらは、ニケくんにとって、おんなじなのね、だから、頼りにできるんだ」
「ククリちゃん?」
 何か合点がいったらしいククリの独り言に、ルンルンは首を傾げた。ククリはにっこりと笑って、彼女に耳を貸してくれるよう頼んで、そっと耳打ちした。
「おねーさん、あのね、さっき言おうとしてたことなんだけどね、おかしら、あたしの事すぐに偽者ってわかってたのに、さっきご飯作るお手伝いしてる時に「なんだ、お前『くりまんじゅう』か」って。正体がわかるまで、言わなかったのよ」
「え?……え??」
「ふふ、あ、二人ともこっちに気づいたみたい、行こう!おねーさん」
 一秒でも早く、彼の元へ行きたいとばかりに駆け出した少女の背中を見送って、ルンルンは小屋の前で立ち尽くした。

 駆け寄ってきた少女は、紛れもなく『ククリ』で、ニケはほっとして、その場に立ち止まって、彼女を迎えた。その表情に、ククリは申し訳なさそうに言った。
「ニケくん、心配掛けて、ごめんなさい」
「……いいよ、オレが、下手踏んで、叱られただけだからさ、でも、ま、一人でこんなとこ来るなよな」
 ルンルンから事情を聞いたのだろう、顔を見るなり謝ってきた相手に、ニケは少しばつが悪そうに言って、苦笑した。
「お、こんなとことは何だ?カマドウマ」
「ひゅーっ、仲がよろしいこって」
 酒の肴ができたとばかりにいつの間にやら二人を見守っていた団員達が、一気に囃し立てる。
「あのな~っ!からかわないでくれよ、だから嫌なんだよ!」
 いつも飄々としている少年が顔を赤くして怒るのが楽しくて、悪い大人達はゲラゲラと大声で笑った。
 ククリはそんな彼らのやりとりを眺めながら、思う。二人きりになれたら、一番に伝えよう、と。
(ありがとう、ニケくん、『あたし』を好きになってくれて)

「何ボーッとしてるんだ」
 背後の喧噪をよそに、小屋まで歩いてきたスライは、ぼんやりと自分を見上げる少女に声を掛けた。ルンルンはかぁっと顔を赤くして俯く。
「あ、あの、……ありがとう、スライ」
 どうして顔を見ると、素直になれないのだろう、いろいろな気持ちが抑えきれないくせに、出てくる言葉はこれが精一杯だった。俯いたままの彼女に、スライもまた、顔を背けながら、言う。
「……おう」
 彼の声に、ルンルンはパッと顔を上げた。彼の横顔はいつも通りの仏頂面だった。けれど、髪から覗く耳は、確かに自分と同じ色に染まっていた。ああ、そうか、とルンルンは微笑む。
 お互いに、何が、とは言わなかった。聞けなかった。だけど、あたし達はきっと、これでいいのだ。素直になれないのなら、言わなくても、わかるようになればいい。
「……飯、くってけ、あんまりアイツらがありがたがるから、くりまんじゅうがはりきって、作りすぎたんだ」
「あら、ククリちゃんが作ったなら、いただくわ」
 いつもの調子で答えた少女に、青年もいつもの調子で、言い返す。
「オレの料理も、上達したんだぞ」
「ふふ、どうかしらね、……楽しみにしてる」
 ルンルンは嬉しそうに言うと、スライに背を向ける。ニケとククリ達を呼ぶ彼女の後ろ姿に、今晩の夕食は賑やかになりそうだな、とスライは静かに笑った。畳む

#女性向け ※数年後のレイニケククリの話(あとでちゃんと書く)
男の子二人は
レイド→(お前の最期をみてやる)→←(オレの終わりはお前にやってもいい)←ニケ
で、
自分の生はククリに、死はレイドに、なんだけど、ククリには彼女の最期まで一緒にいたい、何かしてやりたいで、レイドには自分の末路を見届けて欲しい(丸投げしたい)

#ニケクク
ニケが大人になってもなかなか好意を言葉にしないのでククリちゃんにベッドの中では素直なのに……と言われてコーヒー吹いてほしい

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2023年04月17日(月) 01時13分18秒